名詞

名詞は2つの数(単数、複数)と3つの格(主格、対格、属格)ごとに異なる語尾を持ちます。 このように名詞やそれに準ずる語が語尾を変化させることを「屈折 (il inflection)」といいます。 名詞の屈折のパターンは大きくA型、O型、E型の3種類に分かれます。

また、名詞は屈折のパターンとは別に「性」という分類があり、 標準MCでは男性、女性、中性の3つがあります。 中性名詞はO型、E型にありますが、「単数・複数ともに主格が対格と同形」「複数の主格・対格は -a」という変種になります。 これらの区別も考慮すると、屈折のパターンは厳密には5種類あることになります。 A型に中性名詞はありません。

語尾規則形 A型 O型 E型
単数・主格 -a -us [-um] (-is)
単数・対格 -am -um -em [(-is)]
単数・属格 -ae -o -e
複数・主格 -ae -i [-a] -i [-ia]
複数・対格 -as -os [-a] -es [-ia]
複数・属格 -is -is -is

具体例は下記のとおりです。 単数・主格の形が名詞の基本形です。

A型
penna, -ae
女性
「ペン」
O型
librus, -o
男性
「本」
O型
verbum, -o
中性
「言葉」
E型
flos, floro
男性
「花」
E型
nomen, nomine
中性
「名前」
単数・主格 penn-a libr-us verb-um flos nomen
単数・対格 penn-am libr-um verb-um flor-em nomen
単数・属格 penn-ae libr-o verb-o flor-e nomin-e
複数・主格 penn-ae libr-i verb-a flor-i nomin-ia
複数・対格 penn-as libr-os verb-a flor-es nomin-ia
複数・属格 penn-is libr-is verb-is flor-is nomin-is

不規則形

E型の単数主格(中性は対格も)は規則形が定まらず、不規則形が多数を占めます。 しかしながら、不規則といっても全く予想のつかない形になっているというわけではありません。 仮想的な規則形 -is が縮んだような形になっていることが多く、 特に -s, -x(cs) に縮むものが大半です。

他には、語幹の一部も侵食するパターンがあります。

名詞の基本形は単数・主格ですが、不規則形の場合は他の規則的な形が導出できません。 これを補うため、辞書では見出しの単数・主格形に加えて単数・属格形が書き添えられます。 性および単数・主格形と単数・属格形さえ知っていれば、 主格形が不規則となるケースも含めてすべての形が導出できます。

屈折しない名詞

« NATO » 「北大西洋条約機構」のような頭字語など、つづりを崩して屈折体系に当てはめることが難しい場合は、名詞は不変化とします。 数や格を明示するため、三人称の人称代名詞 is や強意代名詞 ipsus を即座に立てて代える方法を取ります。

複数形のみの名詞

形態の上で複数形しか持たない語があります。 このような語は文法上、形式的に複数として扱ってもかまいませんし、実質的に単数として扱ってもかまいません。

Parisi
パリ市
単数・主格 -
単数・対格 -
単数・属格 -
複数・主格 Paris-i
複数・対格 Paris-es
複数・属格 Paris-is

複数形しか持たない語は、複数・主格の形が基本形となります。

ギリシア系派生

ギリシア語から直輸入した語はギリシア風の語形変化をある程度保ちます。 また、イタリック祖語から直輸入した語もこの変化に組み入れられます。

A型名詞 γαῖα > gaia
女性
σῠμφωνῐ́ᾱ > symphonia
女性
τέχνη > texhnia
女性
単数・主格 gai-a symphoni-a techni-a
単数・対格 gai-an symphoni-an techni-an
単数・属格 gai-ai symphoni-ai techni-ai
複数・主格 gai-ai symphoni-ai techni-ai
複数・対格 gai-es symphoni-es techni-es
複数・属格 gai-is symphoni-is techni-is
O型名詞 ᾰ̓́νεμος > anemos
男性
μῆλον > melon
中性
単数・主格 anem-os mel-on
単数・対格 anem-on mel-on
単数・属格 anem-oi mel-oi
複数・主格 anem-oi mel-a
複数・対格 anem-es mel-a
複数・属格 anem-is mel-is
E型名詞 πόλις > polis
女性
σῠ́ντᾰξῐς > syntaxis
女性
単数・主格 pol-is syntax-is
単数・対格 pol-en syntax-en
単数・属格 pol-ei syntax-ei
複数・主格 pol-ei syntax-ei
複数・対格 pol-es syntax-es
複数・属格 pol-is syntax-is

格とは何か

格とは、名詞または名詞に相当する語の文中における文法的役割のことです。 標準MCでは形式上、主格・対格・属格の3つを区別します。

ラテン語が持っていた与格と奪格の機能はそれぞれ対格と属格へ統合されました。 形の上では同化しましたが、その心はしっかりと残っています。

主格と対格

主格は、他動詞の文脈における動作主(する側)、自動詞の文脈における主語を表します。 また、〜は〜であるという繋辞文や単なる列挙、呼びかけにも主格を使います。 一方、対格は他動詞の文脈における被動作主(される側)を表します。

主格は必ず単独で用いますが、対格は前置詞を伴ってさまざまな意味を派生する場合があります。 特に前置詞 ad と組み合わせることで与格の機能を発揮します。

Om型の単数主格 -us は呼びかける場合にのみ特殊形 -e を使うことができます。 これは古典ラテン語の呼格の名残であり、古風な表現とされます。 標準的には呼びかける場合でも主格 -us を使います。

前置詞 + 対格

対格は、前置詞を組み合わせることで意味を派生します。 特に、ad + 対格 は与格の機能を呈します。 donere 与える などの文脈において、間接目的語を表します。

andare 行くcamminare 歩く などの文脈において、目的地を表します。

esse, stare ある・いる などの文脈において、所有、所在を表します。

前置詞 + 属格

属格の本来の機能は、別の名詞を修飾する所属・所有の用法です。 英語の 〜’s や of 〜 に相当します。 この所属・所有の用法はもともと属格単独で示せましたが、標準MCにおいては古風な表現とされ、非推奨となっています。 前置詞 de を添えるのが標準となっています。

ある量のモノを表す時、量を表す方の語を主役の名詞として、それをモノの方の語が属格で修飾する形を取ります。 これを特に「部分の属格」ということもあります。 英語の a cup of coffee, a lot of people のような言い回しに対応します。

属格は古典ラテン語の奪格を吸収しており、その奪格も処格・具格を吸収していました。 このため、de による所属・所有の用法以外にも、様々な前置詞と組み合わされて多彩な意味を展開します。

de + 属格 は、ほかに由来「〜から」という意味も表します。 これはかつての奪格の用法です。

ad, in, sub, super といった相対的な空間の位置・とらえ方を示すような前置詞に属格を組み合わせると、 動作がその地点、内側、下側、外側で行われること「…で」を表します。 これはかつての処格の用法です。

via や cum を組み合わせることで、原因や手段を表します。 これはかつての具格の用法です。


形容詞

形容詞の形は名詞と同じです。 ただ、一つの語につき3つ性に対応するすべての語尾を持ちます。 大きく分けて3性別々の語尾を持つ混合型と、3性通して同じ形の通性型の2通りあります。 混合型は名詞のA型変化、O型変化を合体したような形です。 通性型は名詞のE型変化ですが、単数主格・対格は -id の形を取ります。

混合型 女性 男性 中性
単数・主格 bon-a bon-us bon-um
単数・対格 bon-am bon-um bon-um
単数・属格 bon-ae bon-o bon-o
複数・主格 bon-ae bon-i bon-a
複数・対格 bon-as bon-os bon-a
複数・属格 bon-is bon-is bon-is
通性型 女性/男性 中性
単数・主格 facil-is facil-id
単数・対格 facil-em facil-id
単数・属格 facil-e facil-e
複数・主格 facil-i facil-ia
複数・対格 facil-es facil-ia
複数・属格 facil-is facil-is

形容詞の基本形は男性・単数・主格です。 名詞と同じく主格は不規則となるケースがあるため、 辞書では男性・単数・属格の形が書き添えられます。

用法は英語などと同様で、 名詞を修飾する用法と、 繋辞動詞 esse や stare と組み合わせて述語的に用いる方法があります。 いずれも、結びつける名詞の性、数、格を一致させるように形容詞の形も変えます。

名詞を修飾する

通常は後ろに置きます。

前に置く場合は、結びつきが強く、一つの語のように感じさせられます。

述語として

繋辞動詞 esse と組み合わせて、属詞になります。

ギリシア系派生

形容詞にもギリシア語由来の語形変化があります。

混合型 女性 男性 中性
単数・主格 eschat-a eschat-os eschat-on
単数・対格 eschat-an eschat-on eschat-on
単数・属格 eschat-ai eschat-oi eschat-oi
複数・主格 eschat-ai eschat-oi eschat-a
複数・対格 eschat-es eschat-es eschat-a
複数・属格 eschat-is eschat-is eschat-is
通性型 女性/男性 中性
単数・主格 aleth-is aleth-id
単数・対格 aleth-en aleth-id
単数・属格 aleth-ei aleth-ei
複数・主格 aleth-ei aleth-ia
複数・対格 aleth-es aleth-ia
複数・属格 aleth-is aleth-is

冠詞

冠詞も英語のものとほとんど変わりません。 定冠詞と不定冠詞の2種類がある点も同様です。 ただし、かかる名詞の性と数に一致するように形を変えます。 これは形容詞のふるまいに似ていますが、格には一致しません。

また標準MCは現代英語や現代ロマンス諸語ほどに冠詞の使用を強迫しません。 使用を控えれば古典的な印象に、積極的に使用すれば現代的な印象に近づきます。 実用面では積極的に使用することを推奨します。

不定冠詞

不定冠詞 un は、不定の一つのものを表します。英語の a に相当します。 数えられる名詞の、1つのときに使います。

女性 男性/中性
単数・主格 una un
単数・対格 una un
単数・属格 une un

不定のもので、数えられない名詞や、数えられるが数えずに群、集合体としてまとめて扱うような場合は、 無冠詞かあるいは量を表す名詞を属格で修飾する形をとります。

定冠詞

定冠詞は特定のものを指します。英語の the に相当します。

女性 男性/中性
単数・主格 la il
単数・対格 la il
単数・属格 le il
複数・主格 le li
複数・対格 le li
複数・属格 li li

冠詞と形容詞

形容詞が冠詞を冠することで、名詞化されます。 その際、男性と女性で意味合いが異なってきます。 男性で名詞化すると、「その性質を有するもの/人」を表します。

女性で名詞化すると、「その性質そのもの」を表します。 使用は限られてきますが複数の場合はその概念が多様であるような印象を受けます。

定冠詞とその直後の語の結合

定冠詞の直後の語頭が母音 a, e, i, o, u のとき、 定冠詞は « l’ » の形に短縮されて直後の語に直接つきます。

前置詞と定冠詞の縮約

冠詞は名詞の前に置きます。一方、前置詞は名詞句の前に置きます。 したがって、{前置詞} {冠詞} {名詞} という順番をとることが自然と多くなります。 現代ロマンス諸語と同様に、MCもよく使用される前置詞と冠詞のペアをひとまとめにした形を持っています。 これを冠詞と前置詞の縮約形といいます。


代名詞

人称代名詞

三人称は3つの性ごとにあります。 人称代名詞の属格に所有・所属の用法はなく、代わりに専用の所有形容詞を用います。

一人称 二人称
単数・主格 ego tu
単数・対格 me te
単数・属格 mei tui
単数・与格 mihi tibi
複数・主格 (noi) voi
複数・対格 (nos) vos
複数・属格 (nosti) vosti
複数・与格 (nobis) vobis
三人称
女性
三人称
男性
三人称
中性
単数・主格 ea is id
単数・対格 eam eum id
単数・属格 eae eo eo
単数・与格 ei ei ei
複数・主格 eae i ea
複数・対格 eas eos ea
複数・属格 eis eis eis
複数・与格 eis eis eis

人称代名詞は独立した与格形 mihi, tibi, ei, nobis, vobis, eis をもちます。 このため a + 対格 の形は用いません。

一人称複数 noi は、本来の意味「わたしたち」としてはもはや使われておらず、 国王が自身「朕」「吾輩」を示す慣用的な用法で残っているのみです。 通常、「わたしたち」は malii を使います。

敬称 ustes

二人称の敬称「あなた」を表す ustes があります。 ustes は、実際には対話相手を示すのですが、文法的には三人称の女性名詞として振る舞います。 対象の人物が男性・女性に関わりません。

あなた、あなたがた
単数・主格 ustes
単数・対格 ustedem
単数・属格 ustede
複数・主格 ustedi
複数・対格 ustedes
複数・属格 ustedis

女王陛下とわたしたち

一人称・複数は « La persona della majestate reginae » 「女王陛下の人称」 といい、国王が自身を示す際のみに使われます。 一人称複数の人称代名詞 noi は、 語頭を大文字 Noi として国王の称号のような意味になっており、 本来の意味「わたしたち」は失われています。

朕、吾輩
主格 Noi
対格 Nos
属格 Nosti
与格 Nobis

一般的に「わたしたち」を示すには、malii を使います。 malii は me + et alii「私とその他」が縮んでできた語であり、 文法的には三人称の名詞として扱います。与格も ad + 対格 で表します。 形容詞 alius が元になっているため、 noi と異なり、性ごとの形をもちます。 単数形を欠いた、複数形のみの名詞です。 慣用的に単数として扱ってもいいし、形式的に複数として扱っても構いません。

わたしたち 女性 男性
単数・主格 - -
単数・対格 - -
単数・属格 - -
複数・主格 maliae malii
複数・対格 malias malios
複数・属格 maliis maliis

malii は代名詞ではなく、 あくまでわたしたちという集団を示す一般の名詞なので、 繰り返し示される場合は適切な性・数に一致する三人称の人称代名詞 is を使います。

再帰代名詞

三人称のみで、主格形はありませんが、独立した与格形があります。単数/複数とも同形です。

単数・主格 -
単数・対格 se
単数・属格 sui
単数・与格 sibi
複数・主格 -
複数・対格 se
複数・属格 sui
複数・与格 sibi

英語の 〜self に相当し、自身を指します。 他動詞の文脈で、主語に据えたものそれ自身を表す再帰代名詞を直接目的語にも据えることで自動詞的な意味合いを出したり、 複数形であれば相互作用を表すことができます。

強意代名詞/形容詞

強意代名詞は「〜そのもの」「まさにその〜」といった強調を行う代名詞です。 形容詞も同じ形です。 中性対格がギリシア語由来の auto, auta になっている点に注意してください。

女性 男性 中性
単数・主格 ipsa ipse ipsud
単数・対格 ipsam ipsum auto
単数・属格 ipsae ipso ipso
複数・主格 ipsae ipsi ipsa
複数・対格 ipsas ipsos auta
複数・属格 ipsis ipsis ipsis

強意代名詞/形容詞は単に強調する用法のほかに、 無変化名詞や中性名詞の格を明示するためにも使います。

指示代名詞/形容詞

人やものを指し示す代名詞です。形容詞も同じ形です。 話し手、聞き手、指示対象の相対的、心理的な距離関係により hic,istus これ/この、illus あれ/あの の2種類があります。

おおむねA-O混合型ですがよく使う単数の主格、対格に若干のクセがあります。

あれ/あの

illus は、遠いものを示す指示代名詞/形容詞「あれ・あの」です。

女性 男性 中性
単数・主格 illa ille illud
単数・対格 illam illum illud
単数・属格 illae illo illo
複数・主格 illae illi illa
複数・対格 illas illos illa
複数・属格 illis illis illis

これ/この

hic, illus は、近いものを示す指示代名詞/形容詞「これ・この」です。 2つに意味の違いはないので、どちらを使用しても構いません。

しいていえば、hicは数・格の区別がないため、形態変化が少なく、手軽に用いられます。 逆に、数・格を明示したい場合はistusが好まれます。 また、istusはillusと音的にペアをなしている感じがありますから、 遠いものとの対比をする場合は、istusとillusのセットにすることで文体が引き締まるでしょう。

女性 男性 中性
(数・格共通) haec hic hoc
女性 男性 中性
単数・主格 ista iste istud
単数・対格 istam istum istud
単数・属格 istae isto isto
複数・主格 istae isti ista
複数・対格 istas istos ista
複数・属格 istis istis istis

疑問代名詞/疑問形容詞

疑問形容詞はA-O混合型、疑問代名詞はE通性型です。

疑問代名詞
誰/何
人(誰) もの(何)
単数・主格 quis quid
単数・対格 quem quid
単数・属格 que que
複数・主格 qui quia
複数・対格 ques quia
複数・属格 quis quis
疑問形容詞
何の
女性 男性 中性
単数・主格 qua quus quod
単数・対格 quam quum quod
単数・属格 quae quo quo
複数・主格 quae qui qua
複数・対格 quas quos qua
複数・属格 quis quis quis

人に関する疑問形容詞(所有形容詞)「誰の〜」を表す語は存在しません。 de + 属格 で表現します。

選択疑問代名詞
どの人/どれ
人(誰) もの(何)
単数・主格 lequis lequid
単数・対格 lequem lequid
単数・属格 leque leque
複数・主格 lequi lequia
複数・対格 leques lequia
複数・属格 lequis lequis
選択疑問形容詞
どの
女性 男性 中性
単数・主格 lequa lequus lequod
単数・対格 lequam lequum lequod
単数・属格 lequae lequo lequo
複数・主格 lequae lequi lequa
複数・対格 lequas lequos lequa
複数・属格 lequis lequis lequis

人に関する選択疑問形容詞(所有形容詞)「どの人の〜」を表す語は存在しません。 de + 属格 で表現します。

否定代名詞/否定形容詞

否定形容詞はA-O混合型です。

否定形容詞
何の/どんな…もない
女性 男性 中性
単数・主格 nulla nullus nullum
単数・対格 nullam nullum nullum
単数・属格 nullae nullo nullo
複数・主格 nullae nulli nulla
複数・対格 nullas nullos nulla
複数・属格 nullis nullis nullis

否定代名詞はものを表す nihil と人を表す nemo があります。 どちらも数の区別がありません。

否定代名詞 nihil, nihilo
何も…ない
nemo, nemine
誰も…ない
主格 nihil nemo
対格 nihil neminem
属格 nihilo nemine

所有形容詞

人称代名詞に対する所有・所属「〜の」を表す形容詞です。 三人称は所有者側の性・数に関わらず共通の1パターンです(彼/彼女/彼ら/彼女らの)。

私の 女性 男性 中性
単数・主格 mia mius mium
単数・対格 miam mium mium
単数・属格 miae mio mio
複数・主格 miae mii mia
複数・対格 mias mios mia
複数・属格 miis miis miis
あなたの 女性 男性 中性
単数・主格 tua tuus tuum
単数・対格 tuam tuum tuum
単数・属格 tuae tuo tuo
複数・主格 tuae tui tua
複数・対格 tuas tuos tua
複数・属格 tuis tuis tuis
私たちの 女性 男性 中性
単数・主格 nostra nostrus nostrum
単数・対格 nostram nostrum nostrum
単数・属格 nostrae nostro nostro
複数・主格 nostrae nostri nostra
複数・対格 nostras nostros nostra
複数・属格 nostris nostris nostris
あなたたちの 女性 男性 中性
単数・主格 vostra vostrus vostrum
単数・対格 vostram vostrum vostrum
単数・属格 vostrae vostro vostro
複数・主格 vostrae vostri vostra
複数・対格 vostras vostros vostra
複数・属格 vostris vostris vostris
彼/彼女/
彼ら/彼女らの
女性 男性 中性
単数・主格 ia ius ium
単数・対格 iam ium ium
単数・属格 iae io io
複数・主格 iae ii ia
複数・対格 ias ios ia
複数・属格 iis iis iis

定冠詞による形容詞の名詞化を利用して、 所有形容詞に定冠詞(男性)をつけると「〜のもの」の意味になります。


数詞と序詞

数詞も序詞もいくつかの代名詞と同様に、同じ形で名詞的にも形容詞的にもふるまいます。

数詞 序詞(〜番目)
0 zero zeremum
1 unum primum
2 due secundus
3 tre tremum
4 quattuor quattremum
5 quinque quinquemum
6 sex sexemum
7 septem septemum
8 octo octemum
9 novem novemum
10 decem decemum
100 centum centemum
11 deca-unum deca-primum
101 centum-deca-unum centum-deca-primum

数詞は基本的に不変化です。 unum (1) またはその複合形 (11,21,101など unum が末尾に来るもの) のみA-O混合型形容詞の変化を持ちます。

1(数詞) 女性 男性
単数・主格 una un

序詞は基本的に数詞の末尾を -emum に交換した形です。 ただし primum (1番目)、secundum (2番目) は独特な形です。

1番(序詞) 女性 男性 中性
単数・主格 prima primus primum
単数・対格 primam primum primum
単数・属格 primae primo primo
複数・主格 primae primi prima
複数・対格 primas primos prima
複数・属格 primis primis primis
2番(序詞) 女性 男性 中性
単数・主格 secunda secundus secundum
単数・対格 secundam secundum secundum
単数・属格 secundae secundo secundo
複数・主格 secundae secundi secunda
複数・対格 secundas secundos secunda
複数・属格 secundis secundis secundis

primum → 1mum のように数詞の部分を数字で書くこともできます。